EUの脱炭素政策がロシアのガスへの依存を危険なまでに高めてしまい、そのためにEUが対ロシアの経済制裁において弱腰となり、ウクライナ危機を悪化させてきた。ところが、米国も、脱炭素政策によってロシアに力を与えていた。バイデン政権は発足以来、環境規制を強化し、国内の石油・ガス企業の事業をあらゆる方法で妨害してきた。その一方で、EUがロシア依存を増して脆弱(ぜいじゃく)になることは看過してきた。これを象徴するのが、2つのパイプライン――。
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2つのパイプライン――ウクライナを脱炭素の犠牲にしたバイデン【杉山大志】
EUの脱炭素政策がロシアのガスへの依存を危険なまでに高めてしまい、そのためにEUが対ロシアの経済制裁において弱腰となり、ウクライナ危機を悪化させてきた。ところが、米国も、脱炭素政策によってロシアに力を与えていた。バイデン政権は発足以来、環境規制を強化し、国内の石油・ガス企業の事業をあらゆる方法で妨害してきた。その一方で、EUがロシア依存を増して脆弱(ぜいじゃく)になることは看過してきた。これを象徴するのが、2つのパイプライン――。