【『WiLL』2月新春号チョイ読み】「高市総理」待望論に応える【高市早苗・門田隆将】

『WiLL』2月新春号の一部をご紹介。危機に直面する日本に現れた「鉄の女」が中国の野望を砕く!【『WiLL』2023年2月新春号初出】

たかいち さなえ
1961年(昭和36年)生まれ。神戸大学経営学部卒業、(財)松下政経塾卒塾。米国連邦議会Congressional Fellow、近畿大学経済学部教授(産業政策論・中小企業論)、衆議院では、文部科学委員長、議院運営委員長等、自由民主党では、政務調査会長(3期)、日本経済再生本部長、経済安全保障対策本部長、サイバーセキュリティ対策本部長(3期)等、内閣では、通商産業政務次官、経済産業副大臣(3回任命)、内閣府特命担当大臣(4回任命)、総務大臣(5回任命で史上最長在職期間を記録)を歴任。

かどた りゅうしょう
1958年、高知県生まれ。作家、ジャーナリスト。中央大学法学部卒業。『週刊新潮』元デスク。『この命、義に捧ぐ─台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、のちに角川文庫)で第19回山本七平賞受賞。『死の淵を見た男─吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)、『疫病2020』『日中友好侵略史』(ともに産経新聞出版)、『なぜ君は絶望と闘えたのか─本村洋の3300日』(新潮文庫)、『新・階級闘争論─暴走するメディア・SNS─』(ワック)などベストセラー多数。

希望の星

門田 自民党総裁選で〝高市旋風〟が吹き荒れて以降、いや、その前から、私は「高市総理」誕生の必要性を唱え続けてきました。理由は「国家観」と「国民の生命・財産、そして領土を何としても守るという政治家としての信念と使命感」です。中国の脅威と対峙する日本は何をすべきか──。危機感を覚える政治家が日本に少ないなか、高市さんは本気で日本の将来を案じておられる。とくに防衛・安全保障の意識が段違いです。
高市 20代前半のとき、京都大学の高坂正堯(こうさかまさたか)教授から繰り返し教えていただいたのが、「ネバー・セイ・ネバー」という国際政治の鉄則でした。普通は「諦めないで!」という励ましの言葉として使われますが、高坂教授は「あらゆるリスクについて、絶対に起こらないなどと考えてはいけない」という意味で使われた。
 私の衆議院議員初当選は32歳でしたが、最初の選挙のときから、国がその究極の使命を果たす必要性を訴えてまいりました。つまり、国民のみなさまの生命と財産を守り抜くこと、領土・領空・領海・資源を守り抜くこと、国家の主権と名誉を守り抜くことです。以後、現在に至るまで、そのために必要な政策づくりと行動に心血を注ぎ続けてきたという自負はあります。
門田 2022年に現実派、いわゆるリアリストの間で「高市総理」待望論は一層強くなった。ロシアがウクライナ侵攻に踏み切り、中国では習近平体制が異例の三期目に突入した。そして、なにより安倍元総理の非業の死です。高市さんと安倍元総理は当選同期。若手議員の頃から苦楽をともにした盟友であり、国家観を共有する同志でもあった。
高市 東京タワーで開催された「不屈の政治家 安倍晋三写真展」(主催・月刊『正論』)を訪れました。解説が添えられた写真の数々は感動的でしたが、改めて喪失感を嚙みしめる機会にもなりました。
 総理在任中に、一つひとつの公務に心を込めて臨んでおられたこと、口癖でもあった「世界の真ん中で咲き誇る日本」を外交の舞台で実現された偉大さ、子どもたちのために日本の名誉を守るべく闘っておられたこと……。安倍元総理の写真を見ながらさまざまなことを思い出して、決意を新たにしました。
門田 安倍元総理の遺志を継ぎ、日本を守ってくれるのは高市さんを筆頭に数えるほどしかいないのが、日本の政界の現状です。そう思っているのは私だけではない。高市さんはリアリストや保守派にとって「希望の星」なのです。
高市 過大評価ですよ(笑)。(続きは本誌にて!)

『WiLL』2023年2月新春号(12月20日発売!)