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わだ ひでき
1960年、大阪府生まれ。精神科医。東京大学医学部卒、東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科を経て現在は国際医療福祉大学大学院教授、一橋大学経済学部非常勤講師。川崎幸病院精神科顧問。和田秀樹こころと体のクリニック院長。著書に『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『プラグマティック精神療法のすすめ』(金剛出版)、『「東大に入る子」は五歳で決まる 〝根拠ある自信〟を育てる幼児教育』(小学館)、『私の保守宣言』(ワック)など多数。

生き残る“コロナ脳”

 先日、タクシーに乗ろうとしたら、マスクを着用していなかったことで乗車拒否されました。その日は雨が降り、私は知り合い3名を引率していたので、仕方なくマスクをつけて乗せてもらうことに。
 すると今度は、「鼻を覆ってください」と言われました。私は心不全を患っているので、鼻を覆ってしまうと呼吸が困難になってしまう。そのことを運転手に説明すると、「私だって持病を抱えていて、コロナに感染したら死んでしまうんですよ!」と声を荒げたのです。

 私は痛感しました。新型コロナが発生してから2年以上たったいまでも“コロナ脳”は存在している──。
 ウイルス学者の多くが、新型コロナはオミクロン株に変異したことで“ただの風邪”になったと主張しています。デルタ株までは、ウイルスが肺に侵入し、肺炎を引き起こす厄介な感染症でしたが、オミクロン株はおおむね上気道にしか症状の出ないウイルスです。だから、ほかの株と比べて、重傷者数と死者数は圧倒的に少ない。上気道に症状が出るウイルスの代表格といえば、季節性の“ただの風邪”です。

 その運転者は、見るかぎり50代。コロナ感染による50代の死者数は、全体の数%です。持病もちと言っていましたが、タクシーを運転できるということは糖尿病か高血糖・高血圧といったところでしょう。そのレベルの基礎疾患をもっていても、オミクロン株で死ぬことはほとんどありません。(続きは本誌にて!)
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中国が仕掛けるハイブリッド戦争 付 上海電力関連人脈 北尾吉孝・竹中平蔵/大高未貴:米海兵隊岩国基地を包囲するメガソーラー 付 上海電力関連人脈 林芳正外相・山口県議会の〝ドン〟/北村 滋・平井宏治:中国の野心 警戒なき日本 トヨタ・ソニー・ソフトバンクは大丈夫か/片山さつき・有本 香:北海道 中国資本の土地買い その先に自衛隊の施設/阿比留瑠比:ステルス岸田、幸運の星に恵まれて/高市早苗:「岸田内閣が無為無策」という虚構/ 飯山 陽・岩田 温:帰ってきた「魔女・重信房子」―日本赤軍は死んだフリ/武藤正敏・髙山正之:オモテでニコニコ ウラで対日軍備増強 韓国はナニ考えてンだ!!

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