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たかはし よういち
1955年、東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。80年、大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)等を歴任。現在、株式会社政策工房代表取締役会長、嘉悦大学教授。2008年、『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞受賞。ほかに『安倍さんと語った世界と日本』(ワック)など著書多数。

霞が関を支配する巨大官庁

 隣国・中国には、異例の3期目に突入した習近平という独裁者がいます。さきの党大会では、最高指導部を構成する政治局常務委員6人すべてを自身のイエスマンで固め、完全な独裁体制を築き上げました。党内で習近平の悪口をいおうものなら、すぐに密告され、粛清されてしまいます。
 そんな中国共産党に勝るとも劣らない組織が日本にはあります。財務省です。

「我ら富士山、ほか並びの山」──エリートが集う霞が関で、財務省は「予算」という圧倒的な力を背景に、政治・省庁・メディアをコントロールし、国民を洗脳してきました。

 国家権力という意味で、警察、検察、そして国税は大きな柱です。国税を担当する国税庁には、世間では「財務省の傘下の組織」というイメージがありますが、財務省も国税庁も同じ国家公務員試験を受かった大卒キャリア、形式的には対等な関係です。にもかかわらず、歴代の国税庁長官(国税庁のトップ)は国税庁キャリアから出たことがなく、すべて財務省出身者ばかり。

 幹部ポストである長官官房、課税部長、徴収部長、調査査察部長も、実際に課税をしない徴収部長以外は財務省出身者がほぼ就くことになっています。地方の国税局も、東京、大阪、名古屋などの主要国税局などの局長はみな財務省出身者です。財務省は、国税庁を植民地のように扱っているのです。同じ大卒キャリアなのに、国税庁に入庁したエリートたちは不満もあるでしょう。しかし、財務省の悪口をいおうものなら、あっという間に左遷されてしまう。まるで、習近平の悪口をいえない中国共産党幹部と同じです。(続きは本誌にて!)
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『WiLL』2023年1月号(11月25日発売!)
◎『WiLL』2023年1月号目次
櫻井よしこ氏が岸田総理を叱咤・激励! 岸田文雄・櫻井よしこ/直撃第二弾! 加藤康子元内閣参与が岸田首相の知恵袋に迫る! 木原誠二・加藤康子/財務省案を潰した岸田→萩生田の「直通電話」 阿比留瑠比
座談会 第一部 熱闘! 虎ノ門ニュース始末記 第二部 悪党国家・中国が本気で備える台湾侵攻 井沢元彦・百田尚樹・石 平
/呪い殺したい 習近平独裁! 阿古智子・譚 璐美(たんろみ)・楊逸(ヤンイー)・劉 燕子(りゅうえんし)/中国の監視カメラが日本上陸 個人情報は丸ハダカ 平井宏治/京都の古民家が中国に買い叩かれるままに 長尾たかし/中国の罠にハマった松下新平議員の責任重大 さかきゆい/松下玲子市長が吉祥寺駅前一等地を不当廉売 土屋正忠
早苗の国会月報⑪ サイバーセキュリティ対策の強化を急げ!  高市早苗
防衛費水増し・増税 財務省に国を思う心ナシ 髙橋洋一/日銀総裁 いっそバーナンキに頼みたい 玉木雄一郎/この物価高、何故の増税か ザイム真理教というカルト集団 田村秀男・田中秀臣
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女子トイレ利用を公認するのか? 女子スポーツは崩壊? ――トランス女性とは 弁護士 滝本太郎
※滝本太郎氏の記事につき、表紙に記載されているタイトル・目次は同氏の了解を得ておらず、
また適切なものではありませんでした。ここに各位に陳謝しつつ、上記の通り変更いたします。
2022年11月28日

LGBT狂騒曲 常識をとり戻せ 小林ゆみ/saya/竹内久美子/橋本琴絵

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