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セルギー・コルスンスキー
1962年、キーウ市生まれ、84年、キエフ国立大学卒業。九一年、ウクライナ科学技術委員会R&Dプログラム局長、在イスラエル国ウクライナ大使館経済参事官、在米国ウクライナ大使館参事官、ウクライナ外務省経済局長、トルコ共和国ウクライナ特命全権大使などを経て、2020年に駐日ウクライナ特命全権大使。
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ありもと かおり
ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

もはや「軍隊」ではない

有本 ご多忙のなか、貴重なお時間をいただきありがとうございます。
コルスンスキー こちらこそ、お会いできて光栄です。
有本 実は大使とはただならぬ縁を感じています。私たちはともに1962年8月生まれ、誕生日も1週間しか違わないのです。
コルスンスキー 寅年生まれ、獅子座ですね。ウクライナ大使館の壁には「ライオン」の絵が飾ってあります(笑)。
有本 大使は連日のように全国各地で講演などを行い、ウクライナへの支援を求めて奔走されていますね。
コルスンスキー 多額の寄付や避難民の受け入れなど、日本は様々な支援をしてくださっている。ウクライナ国民を代表して感謝申し上げます。
有本 ロシア軍の侵略開始から2カ月以上が経った今もなお、ロシア軍の攻撃によってウクライナの街は破壊され、犠牲者は増え続けています。国連人権高等弁務官事務所は、ウクライナで死亡した民間人が3000人を超えたと発表している。しかし、実際の数字はもっと多いはずです。
コルスンスキー 現段階では、正確な数字を示すことはできません。ロシア軍の支配下に置かれた地域の状況が把握できないからです。ロシアへ強制連行された市民も大勢います。
有本 南東部の港湾都市マリウポリでは、ロシア軍がいまだに包囲攻撃を続けていて、ウクライナにとって厳しい情勢が伝えられていますが。
コルスンスキー マリウポリのボイチェンコ市長によると、ロシア軍に連れ去られた市民は4万人、殺害された市民は2万人。強調したいのは、ロシア軍が殺しているのは何の罪もない民間人だということ。ロシア兵は屈強なウクライナ兵との戦いを避け、女性や子供を相手にしています。最低限のモラルすら欠いたロシア軍は、もはや「軍隊」の体をなしていない。「愚連隊」です。(続きは本誌にて!)
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『WiLL』2022年7月特大号(5月26日発売!)
◎『WiLL』2022年7月特大号目次
岩田温:『秋篠宮』が示す慄然(りつぜん)と国難/セルギー・コルスンスキー・有本香・ナザレンコ・アンドリー(通訳):駐日ウクライナ大使インタビュー ロシア軍は愚連隊/中村逸郎:暗殺狂プーチンの連続〝見せしめ殺人〟/ 
門田隆将・宮嶋茂樹:惨殺・強姦・略奪 ウクライナ激戦地の凄惨(せいさん) /岡部俊哉(元陸上幕僚長)・村川豊(元海上幕僚長)・福江広明(元航空総隊司令官):ロシア軍〝負け戦(いくさ)〟―これだけの理由/グレンコ・アンドリー:戦わなければ殺されるだけ/阿比留瑠比:「ロシア敗北」で動揺する習近平と金正恩/矢板明夫・西岡力:青ざめる独裁者たち 習近平 金正恩/髙山正之・朝香豊:米国頼み―核の傘は〝破れ傘〟

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