花粉症ゼロはどこへ?
有本 寒さも一段落して、桜もそろそろという季節になりました。でも、私にとって春先は憂鬱(ゆううつ)でもあるんです。花粉症のせいで。
飯山 私も海外に住んでいた頃は、ほとんど症状がなかった。でも、2年前に帰国した途端に再発。来日して花粉症になる外国人も多いとか。花粉症はいまや、日本人の4割が苦しむ国民病。今年は花粉の飛散量が過去10年で最多、昨年の12倍という恐ろしい話も。有本さんが花粉症というのは意外ですね。
有本 自分には縁のない話だとタカをくくっていましたが、数年前に発症したんです。これほどツライとは……。市販薬から処方薬、漢方に至るまで、あらゆる薬を試しています。今年は特に酷いですね。早く梅雨入りしないかな(笑)。
飯山 避暑地ならぬ〝避粉地〟という言葉を目にしました。北海道や沖縄県は本州より花粉が少ない「安息の地」。私も梅雨になるまで、願わくば避粉地で過ごしたい!
花粉症にかかっている人の割合には地域差があります。1位は山梨県、2位は静岡県、3位は埼玉県、その後は神奈川、東京、栃木、群馬と続きます(ウェザーニュース調べ)。東京を中心に、スギ林が多い関東がホットスポットになっている。
有本 高度成長期に、地方から東京に移り住む人が増えました。首都圏の人口爆発が起こり、住宅需要も増加。多摩エリアに大量のスギを植えることで、建材を賄(まかな)ったんです。
飯山 日本経済に活気があった時代の〝負の遺産〟ですね。
有本 花粉症〝撲滅〟は石原都政以来、東京都が抱える課題でした。70歳を過ぎて花粉症になった石原慎太郎さんは、都内でも森林の多い多摩エリアのスギ伐採に年間30億円を超える予算を投入。花粉の少ない樹木に植え替えようとした。
しかし、多摩エリアは西は山梨県、南は神奈川県、北は埼玉県に接しています。東京都がいくらスギを伐採したところで、近隣県から都内に花粉が飛んでくる。石原さんは「環境省が音頭をとれ!」と、怒りの矛先を政府に向けました。当時の環境大臣は何を隠そう、小池百合子氏にほかならない(笑)。(続きは本誌にて!)
飯山 私も海外に住んでいた頃は、ほとんど症状がなかった。でも、2年前に帰国した途端に再発。来日して花粉症になる外国人も多いとか。花粉症はいまや、日本人の4割が苦しむ国民病。今年は花粉の飛散量が過去10年で最多、昨年の12倍という恐ろしい話も。有本さんが花粉症というのは意外ですね。
有本 自分には縁のない話だとタカをくくっていましたが、数年前に発症したんです。これほどツライとは……。市販薬から処方薬、漢方に至るまで、あらゆる薬を試しています。今年は特に酷いですね。早く梅雨入りしないかな(笑)。
飯山 避暑地ならぬ〝避粉地〟という言葉を目にしました。北海道や沖縄県は本州より花粉が少ない「安息の地」。私も梅雨になるまで、願わくば避粉地で過ごしたい!
花粉症にかかっている人の割合には地域差があります。1位は山梨県、2位は静岡県、3位は埼玉県、その後は神奈川、東京、栃木、群馬と続きます(ウェザーニュース調べ)。東京を中心に、スギ林が多い関東がホットスポットになっている。
有本 高度成長期に、地方から東京に移り住む人が増えました。首都圏の人口爆発が起こり、住宅需要も増加。多摩エリアに大量のスギを植えることで、建材を賄(まかな)ったんです。
飯山 日本経済に活気があった時代の〝負の遺産〟ですね。
有本 花粉症〝撲滅〟は石原都政以来、東京都が抱える課題でした。70歳を過ぎて花粉症になった石原慎太郎さんは、都内でも森林の多い多摩エリアのスギ伐採に年間30億円を超える予算を投入。花粉の少ない樹木に植え替えようとした。
しかし、多摩エリアは西は山梨県、南は神奈川県、北は埼玉県に接しています。東京都がいくらスギを伐採したところで、近隣県から都内に花粉が飛んでくる。石原さんは「環境省が音頭をとれ!」と、怒りの矛先を政府に向けました。当時の環境大臣は何を隠そう、小池百合子氏にほかならない(笑)。(続きは本誌にて!)
ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。