嵐の前の静けさ
飯山 年末年始は国会も株式市場も正月休み。政治・経済ともに世間を騒がせる大事件は起きませんでした。とはいえ、日本が危機に直面している現実は変わらない。最大の懸念はやはり、安全保障における中国の脅威です。
有本 「嵐の前の静けさ」のように思えてなりません。マスコミは大々的に報じませんが、ここへきて矢継ぎ早に重要なことが決められています。例えば、米国による「離島即応部隊」創設の発表。虎視眈々と台湾を狙う中国を念頭に、沖縄に駐留する海兵隊が2025年度までに改編される。安倍元総理が警鐘を鳴らしたように、台湾有事は日本有事。危機はすぐそこに迫っています。
飯山 そんななか、とある世論調査を目にして不安になりました。防衛省・自衛隊の広報誌『MAMOR』が10代から30代の若者にアンケートを実施。「もし日本が侵略されたら戦いますか?」という質問に、「戦う」が28.2%、「戦わない」が71.8%だった。
有本 アンケートが実施されたのは昨年8月。つまり、ウクライナの状況を目の当たりにした後です。ロシアがウクライナに侵略を始めた際、たとえば橋下徹氏などは連日、地上波テレビや自身のツイッターで、「国外に逃げろ」「戦う一択では駄目だ」「ウクライナの譲歩が重要」などと必死に叫んでいましたね。そのメッセージが浸透したかのようにも思える結果です。日本人に非戦、一種の敗北主義を刷り込んで誰が得をするか。中国にほかなりません。(続きは本誌にて!)
有本 「嵐の前の静けさ」のように思えてなりません。マスコミは大々的に報じませんが、ここへきて矢継ぎ早に重要なことが決められています。例えば、米国による「離島即応部隊」創設の発表。虎視眈々と台湾を狙う中国を念頭に、沖縄に駐留する海兵隊が2025年度までに改編される。安倍元総理が警鐘を鳴らしたように、台湾有事は日本有事。危機はすぐそこに迫っています。
飯山 そんななか、とある世論調査を目にして不安になりました。防衛省・自衛隊の広報誌『MAMOR』が10代から30代の若者にアンケートを実施。「もし日本が侵略されたら戦いますか?」という質問に、「戦う」が28.2%、「戦わない」が71.8%だった。
有本 アンケートが実施されたのは昨年8月。つまり、ウクライナの状況を目の当たりにした後です。ロシアがウクライナに侵略を始めた際、たとえば橋下徹氏などは連日、地上波テレビや自身のツイッターで、「国外に逃げろ」「戦う一択では駄目だ」「ウクライナの譲歩が重要」などと必死に叫んでいましたね。そのメッセージが浸透したかのようにも思える結果です。日本人に非戦、一種の敗北主義を刷り込んで誰が得をするか。中国にほかなりません。(続きは本誌にて!)
ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。