【安積明子】公明党・IQ200の男の出馬

【安積明子】公明党・IQ200の男の出馬

 永田町の端っこでつつましく禄を食む者として、広島県といえば昨年の参議院選をめぐる公職選挙法違反で逮捕された河井克行・案里夫妻を思い出してしまうが、その克行氏の選挙区である衆議院広島県3区から出馬することが決まった公明党の斉藤鉄夫副代表をご存知だろうか。学者のような風貌ながら当選9回のベテランで、東工大大学院で工学博士を取得したインテリだ。 
 
 出馬宣言の影に自民党の二階俊博幹事長がいるかどうかの話は別にして、その斉藤氏のIQが200もあると聞いたのは、もう随分前になる。その時、確認のために公明党の高木陽介国対委員長の事務所に赴き、院内から戻ってきた高木氏を捕まえて「本当か」と尋ねたことがあった。 

 高木氏はあっさりと「ああ、本当だと思うよ」と答え、次のように教えてくれた。

 「実は公明党には“天才”が3人いる。斉藤議員と上田勇議員(当時)と福島豊議員(当時)だ」

 上田氏は東大農学部卒の元農水官僚で、福島氏は京大医学部卒の医師。ともに「天才」と言われる資格は確かにある。なお2017年の衆議院選で落選した上田氏は、神奈川県6区を遠山清彦衆議院議員に譲り、次回は南関東ブロックから単独出馬の予定だ。福島氏に至っては、2009年の衆議院選で落選して政界を引退し、大阪府6区は伊佐進一氏に譲られた。

 だが彼ら3人が“天才”だとしても、斉藤氏のIQが200あるというのは本当なのか。そこで筆者は創価学会の広報に問い合わせた。ここで公明党に問い合わせず、創価学会に問い合わせたことには深い意味はない。当時の筆者の人間関係で、創価学会の方が近かったにすぎない。

 しばらくして以下のような回答が寄せられた。

 「斉藤議員本人に直接確認したところ、『自分のIQを測ったことがないが、そういえば自民党の議員から『斉藤さんはIQが200ありそうだね』と言われたことがある』との返答でした」 

 ということは、「斉藤氏のIQは200」は否定されていないことになる。以来、斉藤氏の顔を見る都度、筆者の頭に「IQ200」という文字が浮かんでくるようになってしまった(だから今でもこの話を覚えているのだ!)。 

 よって次期衆議院選で斉藤氏が当選すれば、これからは広島県3区といえば「IQ200」を連想するようになるかもしれない。でも公職選挙法違反を犯したあの夫婦のキャラは鮮烈だし、なんとか宏池会系の候補を立てたい岸田文雄前政調会長の顔を潰すべく、公明党に3区を譲ったと噂される二階幹事長もなかなかインパクトが強い。 

 国会議員になる前は放射能遮断の研究をしていたという斉藤氏だが、その頭脳でもっても二階氏らのアクの強さを遮断することはまあ難しいだろうなあ。
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安積 明子(あづみ あきこ):ジャーナリスト
兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。
1994年、国会議員政策担当秘書資格試験合格。参議院議員の政策担当秘書として勤務の後、執筆活動を開始。夕刊フジ、Yahoo!ニュースなど多くの媒体で精力的に記事を執筆している。

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