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【安積明子】周 庭 (アグネス・チョウ)氏収監に茂木外相・蓮舫副代表は何を思う

 香港当局は11月23日、「逃亡犯条例」改正に反対している民主活動家のジョシュア・ウォン氏やアグネス・チョウ氏らを収監した。彼らは昨年6月の香港政府の「逃亡犯条例」改正案に反対し、警察本部周辺で集会を扇動していたという容疑で逮捕されていた。

 香港の民主勢力に対する弾圧問題については、日本でも今年7月超党派の議連「対中政策に関する国会議員連盟」が結成。不当な圧力にさらされる香港の人たちを支援している。

 日本とてこれは他人事ではない。11月24日に来日した王毅国務委員兼外相は、茂木敏充外相との会談後に会見。中国に尖閣諸島の領有を一方的に展開した。

 ところが茂木外相はすぐさまこれに強く反論しなかったため、大問題になった。後に茂木氏は共同記者発表とは主催国、相手国という順番で一回ずつ発言するルールになっており、王毅氏には「共同記者会見後に抗議した」と弁明したが、茂木氏にとって国益よりルールを守ることの方が大事なのか。

 ということで、24日に行われた立憲民主党の蓮舫副代表会見で、香港における人権侵害について質問した。蓮舫氏の亡父の祖国は台湾で、中国が香港の次に狙うと言われている。その一方で蓮舫氏の普段の言動には、これまで中国批判めいたものは一切なかった。これはきちんと確認しておくべきだと思った次第だが、蓮舫氏は次のように述べた。

 「アグネスの件に関しては、本当に憂いてます。香港の民主制度が本当に、徐々に音を出して瓦解しているような形で。特にその、ある意味、海外にも知名度のある方が、こうして標的のように逮捕されるということ。表現の自由、結社の自由というのが踏みにじられているという様子が報道等で私どもも承知しています。このままでは日本の国会議員、超党派の中でも動きはありましたけれども、これはもう一歩踏み込んだ活動をしなければいけないと思っています。
 特に彼女は日本語が堪能ですから、その部分ではTwitterを通じて日本人に対して自由、民主主義の大切さというのを訴えてきた方ですので、その声は重く受け留めたいと思っています」

 「超党派の中の動き」とは前述の議連のことだが、蓮舫氏は「もう一歩踏み込んだ活動をしなければならない」と明言している。なかなか勇ましい発言だが、最近の蓮舫氏は自民党の石井準一参議院議員と一緒に好き放題にやっていた参議院予算委員会筆頭理事など要職を外されたと聞く。その反省があるのかもしれない。

 ということで機会があれば、蓮舫氏がどんな「一歩踏み込んだ活動」に取り組んでいるのかどうかについて聞いてみようと思う。茂木外相に負けるな、蓮舫(笑)!
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安積 明子(あづみ あきこ):ジャーナリスト
兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。
1994年、国会議員政策担当秘書資格試験合格。参議院議員の政策担当秘書として勤務の後、執筆活動を開始。夕刊フジ、Yahoo!ニュースなど多くの媒体で精力的に記事を執筆している。

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