安積明子:野田聖子を推薦した三原じゅん子氏の「仁義」

安積明子:野田聖子を推薦した三原じゅん子氏の「仁義」

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 自民党総裁選が9月17日、いよいよ告示されました。選挙日程が発表された8月26日に出馬表明した岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務大臣、河野太郎ワクチン担当大臣、そして告示日前日に出馬表明した野田聖子幹事長代行の4名が立候補しています。とりわけドキドキしたのは、野田さんの立候補ですね。というのも、9月16日の夕方まで出馬に必要な20人の推薦人がなかなか決まらなかった上、「やっと20人集まった」と思ったら、すぐに剥がされたりで大変だったようです。

 その中で三原じゅん子厚労副大臣が野田さんの推薦人になったことが、ネットで話題になりましたね。三原さんは2008年に子宮頸がんのために子宮を全摘。その後に野田さんの著書「私は、産みたい」(新潮社)を読み、野田事務所を訪ねます。そして2010年の参議院選で自民党から比例区に出馬して当選。すなわち三原さんにとって野田さんは、政界入りのきっかけを作ってくれた人だったわけです。

 自民党本部で行われた三原さんの初出馬の会見でも、野田さんが立ち会い挨拶していました。野田さんが政界入りを世話したのは三原さんだけではありません。たしか有村治子元女性活躍担当大臣も野田さんに手紙を出して、政界入りのきっかけをつかんだはずです。当時、野田さんはまだ番町政策研究所に入っていて、そのパーティーが東京プリンスホテルで開かれた時、出馬前の有村さんが会場の外で来客たちにマクドナルドのカードを配っていたことを覚えています。

 その有村さんは今や神道政治連盟の支援を得て、コロナ禍前にはホテル・ニューオータニで2番目に大きなバンケットルーム「芙蓉の間」でパーティーを開くほどに成長。今回の総裁選では高市さんの選対立ち上げ会に参加していました。
安積明子:野田聖子を推薦した三原じゅん子氏の「仁義」

安積明子:野田聖子を推薦した三原じゅん子氏の「仁義」

鳴りを潜めているこの人はどうする?
 そういえば小池百合子東京都知事も、2016年の知事選で野田さんの応援を得ていましたね。自民党は増田寛也元総務大臣を推薦していましたが、野田さんは小池さんの街宣車の上に一緒に上がり、応援演説していました。そして当選を果たした小池知事は、その2か月後に帝国ホテルで開かれた野田さんのパーティーに出席し、壇上でしっかりと野田さんと抱き合っていましたよ。

 もっともこの2人、もともと「仲が良くない」との説もありました。だから今回の総裁選で、小池さんが野田さんを応援するかどうかに注目です。もっとも小池さんはもう自民党籍を失っているでしょうし、都知事として難しいかもしれません。それでも2人の間に「本当の友情」があるのなら、何らかのアクションをするのではないでしょうか。だってあの“百合子”だし…。

 ということで、初当選からもう11年。その間にはいろんなことがあったのだろうと推測されるのに、「初心の仁義」を貫く“じゅん子”って、うーんやっぱりカッコいいですよね!
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安積 明子(あづみ あきこ):ジャーナリスト
兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。
1994年、国会議員政策担当秘書資格試験合格。参議院議員の政策担当秘書として勤務の後、執筆活動を開始。夕刊フジ、Yahoo!ニュースなど多くの媒体で精力的に記事を執筆している。

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兵六玉 2021/9/18 16:09

恩人の恩義に報いることと、今回、総裁立候補の推薦人になることはイコールではないと思いますよ。
野田さんが総裁候補として全く準備不足なのは17日の演説会や共同記者会見でも明らかです。「こどもまんなか」ってドヤ顔で言われても、既にこども庁の創設は政府で検討されていますし。保育園の園長さん選びならこういう発言でも良いかも知れませんがね。
三原さんの個人レベルの恩返しと政治家としての判断はきちんと分けるのがプロというものでしょう。こんな人を恩人の希望だから、と推薦してこられても、最終的に迷惑するのは国民です。万が一にも総裁になることはないでしょうが。

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