「ジェンダー平等」は時代遅れ
テレビ朝日「報道ステーション」のウェブCMが物議を醸していると耳にし、さっそく見てみることに。一人の若い女性が、カメラに向かってこう喋っていました。
「会社の先輩、産休あけて赤ちゃん連れてきてたんだけど、もうすっごいかわいくって。どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかっていま、スローガン的に掲げてる時点で、何それ、時代遅れって感じ」
活字だけでは伝わらないニュアンスもあるでしょうが、要するに「ウチの会社は女性にも優しいホワイト企業で、一歩先を進んでます。なのに政治家のオジサマたちはどうよ?いまだに“ジェンダー平等”なんて一周遅れの議論してる。アハハ、ダッサーイ!」とでも言いたいのしょう。で、報ステを見れば時代の最先端がわかると。
報ステらしいな、という以外の感想は抱きませんでした。が、炎上の理由を調べてみると、現代社会の闇を垣間見ることに…。
「会社の先輩、産休あけて赤ちゃん連れてきてたんだけど、もうすっごいかわいくって。どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかっていま、スローガン的に掲げてる時点で、何それ、時代遅れって感じ」
活字だけでは伝わらないニュアンスもあるでしょうが、要するに「ウチの会社は女性にも優しいホワイト企業で、一歩先を進んでます。なのに政治家のオジサマたちはどうよ?いまだに“ジェンダー平等”なんて一周遅れの議論してる。アハハ、ダッサーイ!」とでも言いたいのしょう。で、報ステを見れば時代の最先端がわかると。
報ステらしいな、という以外の感想は抱きませんでした。が、炎上の理由を調べてみると、現代社会の闇を垣間見ることに…。
フェミニストを侮辱?
大きく分けて二種類の批判が見られました。
社民党の福島瑞穂議員は以下のようにツイート。
「報道ステーションのCMひどい。(中略)育児しながら働き続けることができる社会を作るのがジェンダー平等じゃないですか」
これは完全に行間を読み誤って、政治家に対する皮肉を理解できなかったパターン。むしろ微笑ましさすら覚えます。
社民党の福島瑞穂議員は以下のようにツイート。
「報道ステーションのCMひどい。(中略)育児しながら働き続けることができる社会を作るのがジェンダー平等じゃないですか」
これは完全に行間を読み誤って、政治家に対する皮肉を理解できなかったパターン。むしろ微笑ましさすら覚えます。
もう一つは、ハフポストが掲載したジャーナリスト・治部れんげ氏の指摘に代表されるもの(以下、ハフポスト「報ステのCMが『悪質』な理由。『ジェンダー平等を掲げるのは時代遅れ』と描き、批判が集まっている」より引用)。
「一番の問題は、ジェンダー平等が達成されているという間違った認識に立っていることです。番組CMとはいえ、報道機関のものなので、事実に基づかなければいけない。なぜ、『ジェンダー平等は達成されている』かのように描いたのかを問いたいです」
「現状ある差別の解消に取り組む人を『笑う』のは、差別の上塗りです」
「『ジェンダー平等は達成されている』という間違った認識にたったセリフを女性を起用して『言わせて』いる。『若い世代は、女性は、“差別なんてない”って言ってますよ』という構図にしているのは、本当に悪質だと思います」
「一番の問題は、ジェンダー平等が達成されているという間違った認識に立っていることです。番組CMとはいえ、報道機関のものなので、事実に基づかなければいけない。なぜ、『ジェンダー平等は達成されている』かのように描いたのかを問いたいです」
「現状ある差別の解消に取り組む人を『笑う』のは、差別の上塗りです」
「『ジェンダー平等は達成されている』という間違った認識にたったセリフを女性を起用して『言わせて』いる。『若い世代は、女性は、“差別なんてない”って言ってますよ』という構図にしているのは、本当に悪質だと思います」
ポリコレ全体主義
…そう攻めてきたか!想像力豊かというか、被害妄想の逞しさに感心してしまいます。もはやどんなCMをつくっても粗探しされそうな勢い。「行き過ぎた男女平等を叱る」みたいな記事を掲載する『WiLL』を叩くならまだしも、本来お仲間であるはずの報ステにも容赦しない。「フェミ、怖ェェェ!」と、CMに出演された若い女優さんは恐れ慄いたことでしょう。
このCMに違和感を覚える視聴者がどれほどいるのか。テレ朝の上から目線に若干イラッとするものの、さほど目くじらをたてるようなことではないような。いつの間にかフェミニスト、男女平等原理主義者がいつの間にか権力を持ってしまい、世の中すべての表現を監視している。森喜朗会長の発言から丸川珠代大臣へのバッシング、さらにはオリン“ピッグ”騒動から続く「ポリコレ全体主義」の流れが、ここへきて極まった感があります。
フェミニストからの批判を受け、テレビ朝日は「意図をきちんとお伝えすることができませんでした」と謝罪してCM動画を削除。あーあ、フェミの手によって、また表現の自由がまた奪われてしまった。ふだんは批判の対象でしかない報ステですが、今回ばかりは同情します。
というか、報ステは他に謝罪すべきことがたくさんあるだろ!
このCMに違和感を覚える視聴者がどれほどいるのか。テレ朝の上から目線に若干イラッとするものの、さほど目くじらをたてるようなことではないような。いつの間にかフェミニスト、男女平等原理主義者がいつの間にか権力を持ってしまい、世の中すべての表現を監視している。森喜朗会長の発言から丸川珠代大臣へのバッシング、さらにはオリン“ピッグ”騒動から続く「ポリコレ全体主義」の流れが、ここへきて極まった感があります。
フェミニストからの批判を受け、テレビ朝日は「意図をきちんとお伝えすることができませんでした」と謝罪してCM動画を削除。あーあ、フェミの手によって、また表現の自由がまた奪われてしまった。ふだんは批判の対象でしかない報ステですが、今回ばかりは同情します。
というか、報ステは他に謝罪すべきことがたくさんあるだろ!
山根 真(ヤマネ マコト)
1990年、鳥取県生まれ。中学時代から『WiLL』を読んで育つ。慶應義塾大学卒業。ロンドン大学(LSE)大学院修士課程修了。銀行勤務などを経て、現在『WiLL』本誌およびYouTube『WiLL増刊号』デスク。好きなものは広島カープと年上の優しい女性。
1990年、鳥取県生まれ。中学時代から『WiLL』を読んで育つ。慶應義塾大学卒業。ロンドン大学(LSE)大学院修士課程修了。銀行勤務などを経て、現在『WiLL』本誌およびYouTube『WiLL増刊号』デスク。好きなものは広島カープと年上の優しい女性。