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いいやま あかり
1976年、東京都生まれ。イスラム思想研究者。アラビア語通訳。上智大学文学部史学科卒。東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻イスラム学専門分野単位取得退学。博士(東京大学)。現在はメディア向けに中東情勢やイスラムに関係する世界情勢のモニタリング、リサーチなどを請け負いつつ、調査・研究を続けている。著書に『イスラム教の論理』(新潮新書)、『イスラム教再考』(扶桑社新書)などがある。
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1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科在学中に『日本人の歴史哲学』(展転社)を出版。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。著書に『平和の敵 偽りの立憲主義』(並木書房)、『「リベラル」という病 奇怪すぎる日本型反知性主義』 (彩図社)などがある。

「心ならずも」

飯山 日本赤軍の創設者にして元最高幹部、重信房子が懲役20年の刑期を終えて出所しました。彼女は出所に際して「再出発にあたって」と題した手記を公表している。冒頭は次のようになっています。
「新しく社会に参加するにあたって、まず私の逮捕によって被害を受け、御迷惑をおかけした方々に謝罪致します」
岩田 要するに「捕まってゴメン」というわけですね。重信は仲間や支援者への謝罪を優先した。
飯山 まず謝罪すべきは、彼女が「最高幹部」として主導したテロによって犠牲になった被害者やその家族、そして日本社会に対してでしょうに。
 手記は続きます。
「また、すでに半世紀にもなろうとする過去のこととは言え、私や、日本赤軍の斗(たたか)いの中で政治・軍事的に直接関係の無い方々に、心ならずも被害や御迷惑をおかけしたこと、すでに述べて来ましたが、ここに改めて謝罪します」
岩田 「心ならずも」と言っていますが、無差別テロを行っているわけですから、無関係の人々が被害に遭うことは想定内でしょう。
飯山 自らの罪を「過去のこと」として水に流そうとしていますが、そうはいかない。重信が犯した罪は、何年経とうと消えることはありません。
岩田 「日本赤軍の斗い」という表現からは、自己陶酔が垣間見える。日本赤軍がやっていたのは「斗い」でも何でもない。ただの犯罪行為・迷惑行為です。
飯山 所詮は「闘争ごっこ」「革命ごっこ」にすぎない。考えていることは幼稚なくせに、武器を持って無関係な人々に迷惑をかけるからタチが悪い。(続きは本誌にて!)
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『WiLL』2022年8月号(6月24日発売!)
◎『WiLL』2022年8月号目次
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中国が仕掛けるハイブリッド戦争 付 上海電力関連人脈 北尾吉孝・竹中平蔵/大高未貴:米海兵隊岩国基地を包囲するメガソーラー 付 上海電力関連人脈 林芳正外相・山口県議会の〝ドン〟/北村 滋・平井宏治:中国の野心 警戒なき日本 トヨタ・ソニー・ソフトバンクは大丈夫か/片山さつき・有本 香:北海道 中国資本の土地買い その先に自衛隊の施設/阿比留瑠比:ステルス岸田、幸運の星に恵まれて/高市早苗:「岸田内閣が無為無策」という虚構/ 飯山 陽・岩田 温:帰ってきた「魔女・重信房子」―日本赤軍は死んだフリ/武藤正敏・髙山正之:オモテでニコニコ ウラで対日軍備増強 韓国はナニ考えてンだ!!

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