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ひゃくた なおき
1956年生まれ、大阪市出身。放送作家、小説家。テレビ番組『探偵! ナイトスクープ』のチーフライターを25年以上務めるほか、人気テレビ番組のライターや構成を担当。2006年、『永遠の0』(太田出版)で小説家デビュー。13年、『海賊とよばれた男』(講談社)で本屋大賞受賞。安倍晋三首相との共著『日本よ、咲き誇れ』(ワック)など著書多数。
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いわた あつし
1983年生まれ。日本学術機構代表理事。早稲田大学政治経済学部政治学科在学中に『日本人の歴史哲学』(展転社)を出版。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。著書は『平和の敵 偽りの立憲主義』(並木書房)、『「リベラル」という病 奇怪すぎる日本型反知性主義』(彩図社)、『政治学者、ユーチューバーになる』(ワック)など。

政府会議に〝ねじ込まれる〟

岩田 ここに来る前、喫茶店でコーヒーを飲んでいました。すると、隣席から怪しげな会話が聞こえる。一方の男性が「太陽光は儲かる」と持ちかけ、もう片方の男性が「いくら稼げるの?」と身を乗り出していた。
百田 太陽光ビジネスが花盛りの今、同じような光景が津々浦々で繰り広げられているでしょうね。
岩田 三浦瑠麗氏の夫・清志氏が代表を務める投資会社「トライベイキャピタル」が、太陽光発電への出資をめぐり約10億円を騙し取ったとして刑事告訴されました。清志氏も、喫茶店の男性のように勧誘していたのでしょうか。
百田 夫の疑惑が妻にも飛び火していますね。菅政権下で設置された「成長戦略会議」のメンバーだった瑠麗氏が、太陽光を異様にプッシュしていたからです。
「荒廃農地の太陽光発電に対する転用の件について、ぜひやっていただきたい」
「非常にポテンシャルの高い、例えば屋根のせの太陽光と、小規模の荒廃農地に対する太陽光パネルの設置などに関しては、もう少しスピードアップしていかないと」
岩田 成長戦略会議のメンバー一覧を見たとき、強烈な違和感を覚えました。竹中平蔵氏やデービッド・アトキンソン氏のほか、名だたる大企業経営者がズラリと並んでいる。そんななか、国際政治学者の三浦氏だけが場違いなのです。政府・自民党内にも、太陽光を推進したい人たちは大勢いる。三浦氏が〝ねじ込まれた〟背景に、巨大な利権構造があるのではないかと疑ってしまいます。
百田 東京地検の家宅捜索を受け、瑠麗氏はこうコメントしています。
「私としてはまったく夫の会社経営には関与しておらず、一切知り得ないことではございますが、捜査に全面的に協力する所存です」
岩田 果たして本当なのか。三浦氏は脳科学者・中野信子氏との共著『不倫と正義』(新潮新書)で、こう発言しています。
「私たち夫婦は合理的といえば非常に合理的に見えると思いますけれど。お互いの会社の株をほぼ半々で持ち合っているし、それは財産分与なんかより確実ですよ」
百田 瑠麗氏はトライベイキャピタルの株、清志氏は「山猫総合研究所」の株をそれぞれ保有していることを〝自白〟している。事実かどうかはわかりませんが、「夫の会社経営には関与しておらず」という発言と矛盾することは確かです。
岩田 瑠麗氏が「朝まで生テレビ」に出演した際の発言も掘り起こされました。その日のテーマは「再エネの可能性と課題」。太陽光の発電コストをめぐる議論のなかで、三浦氏はこう言い放った。
「うちは事業者ですから現場を見てるので、(太陽光発電に)いくらかかるのかも、何にかかるのかもわかってるんです」
 国際政治学者ではなく、太陽光事業者として発言しています。経営に関与していないと言われても、とうてい納得できるものではない。(続きは本誌にて!)
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