(12973)

そん こうぶん
1983年、中華人民共和国浙江省杭州市生まれ。2013年の来日以降、雑誌やインターネットを中心に漫画やコラムを執筆。21年、日本国籍を取得。主な著書に『中国のヤバい正体』(大泉図書)、『中国人の僕が日本に帰化した理由』(ワック)、『国籍を捨てた男が語る中国のヤバすぎる話』(竹書房)、『超限戦事変』(青林堂)などがある。

9億人が感染?

 習近平政権はコロナ政策で迷走しています。
 2022年12月26日、習近平は「愛国衛生運動」会議を開催、テーマは「中国人に衛生観念を普及する」。つまり、コロナの感染拡大を国民の衛生習慣のせいにするというもの。

 さらに驚くべきことに、習近平は地方政府にそれぞれの都市、農村の陽性率を80%にするという指標を提示。さらに最終目標は100%、つまり14億人を陽性にすることまで打ち出したのです。目的は迅速に集団免疫を達成し、経済活動・生産を再開させること。まさに「陽性大躍進」運動です。

 私の実家がある杭州では、従兄がコロナ感染し、さらにその家族にうつすことに。従兄が住むマンションの住民の九割が陽性反応を示しました。同級生や中国在住の友達にも現状を聞いたところ、家族の中で少なくとも1人が陽性とのこと。つまり中国人の3分の1、もしくは2分の1がすでに感染したと推測しても間違いないでしょう。1月13日の時点で、北京大学の発表では「中国ではすでに九億人が感染した」という推計もあります。

 ところが、中国人は長期間のロックダウンのため、外部との接触がほとんどなく、免疫力がとても低下している。そんな状況下で感染が蔓延すれば、中国は新しい変異ウイルスをつくる「蠱毒(こどく)」(古代中国で横行した呪術の一種)の国になると、感染症の専門家は指摘しました。
 残念ながら、その指摘は的を射ています。(続きは本誌にて!)
 (12977)

『WiLL』2023年3月号(1月26日発売!)

関連する記事

関連するキーワード

投稿者

この記事へのコメント

コメントはまだありません

コメントを書く