谷本真由美:エリザベス女王が激怒~ヘンリー・メーガン"...

谷本真由美:エリザベス女王が激怒~ヘンリー・メーガン"ヤンキー夫婦"が娘につけたキラキラネーム

またお騒がせ!
 コロナワクチン接種が進んだイギリスでは、アフターコロナの経済復興や、夏休はどこに行くかという話題に国民の興味が移っている。そんな前向きな空気に水を差すスキャンダルが起きている。ヘンリーとメーガンに第二子が誕生したが、その名前をめぐって国が揺れているのだ。

 女児はリリベット・ダイアナ・マウントバッテン・ウィンザーという名を与えられた。「リリベット」はエリザベス女王が幼少時代、自らの名前「エリザベス」をうまく発音できず、「リリベット」と言っていたのを、祖父であるジョージ5世があだ名にしたものだ。その後も、夫となったフィリップ殿下が受け継いで、私的な場で使ってきた愛称である。つまり「リリベット」は、エリザベス女王と特別な関係にある者だけが使えるものなのだ。しかも、「ダイアナ」はヘンリー王子の母親の名前である。

 日本の皇室に当てはめると、「秋篠宮みっちー紀子殿下」「秋篠宮なるちゃん雅子殿下」「秋篠宮あきぴょん美智子殿下」みたいな感じだろうか。夫婦の感覚がどれだけオカシイかがよくわかる。案の定、イギリス国民はドン引きしている。

 最近はイギリスも日本と同様に、スペルを間違えた名前や、意味がよくわからない名前をつけることが増えた。いわゆる「キラキラネーム」というやつで、日英ともにヤンキー系の親がつけたがる傾向にある。とうとう王族までヤンキー文化が侵食してきたか…と嘆く国民は多い。
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谷本真由美:エリザベス女王が激怒~ヘンリー・メーガン"ヤンキー夫婦"が娘につけたキラキラネーム

英国でもヤンキー文化が浸透中
※写真はイメージです
 イギリスはここ30年の社会変化により、ヤンキー的な生き方やファッションが流行して、イギリス式エレガンスは絶滅の危機に瀕している。そんななか、王室には伝統を守る〝最後の砦〟としての役割が期待されている。ところが、ヘンリーとメーガンはその希望すら打ち砕いた。

 問題は赤ん坊の名前だけではない。夫婦はエリザベス女王にテレビ電話し、「リリベット」の使用許可を得たと主張している。ところが、BBCなどメディアの取材により、これがウソだったと判明。夫婦は逆ギレしてBBCを訴えると言っているのだ。

 イギリス王室の慣例では、たとえ王室のイメージを下げるような報道があったとしても「苦情を言わず、説明せず(never complain, never explain)」、つまり一切コメントしないという方針を貫いてきた。エリザベス女王は特にこれを徹底していて、ダイアナ妃がBBCのインタビューで不倫を告白した際にも、王室からコメントが発表されることはなかった。

 しかし、やりたい放題の夫婦に、温厚で知られる女王の堪忍袋の緒はついに切れてしまった。「サンデー・タイムズ」によると、メディアに露出しては虚言をバラ撒く夫婦に対して、王室は反論していく方針を決めたという。目に余る夫婦の暴走に、王室と国は我慢の限界を迎えてしまったのだ。イギリス王室の歴史を揺るがす大事件にほかならない。

 女児誕生に先立って、夫婦はアメリカのメディアでイギリス王室を散々批判してきた。にもかかわらず、こじれた関係を修復したいのか、「リリベット」などと名付けて女王にすり寄る。これは王室だけでなく一般社会、欧米のみならず世界共通で非難されるべき行動である。
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谷本真由美:エリザベス女王が激怒~ヘンリー・メーガン"ヤンキー夫婦"が娘につけたキラキラネーム

ついに女王の堪忍袋の緒は切れた
 メーガンには黒人の血が流れているということもあり、夫婦はこれまで人種やアフリカ系の伝統を強調してきた。子供の名前にもアフリカ的なものを入れるのかと思いきや、ミドルネームにもアフリカ系の要素が含まれていない。一連の騒動を眺める国民から、王室批判ビジネスで小銭を稼ぎたいだけなのかと疑いの声が上がるのも無理はない。

 王室の伝統を単なる高級ブランドのハンドバッグ感覚で扱う流れは、我が国にとっても他人事では済まされない。そう、眞子様の〝婚約内定者〟である小室圭氏の問題だ。

 彼は横浜市出身で、両親のルーツは藤沢、鎌倉にある。同じく神奈川県出身の筆者には、彼の自己顕示欲や虚栄心が手にとるようにわかる。美男コンテストに応募し「海の王子」に選ばれた小室氏は、どこかメーガンに重なる部分がある。

 ちなみに、神奈川はヤンキー文化が色濃く残っていて、不良や暴走族を描くマンガの舞台になることも多い。我が国の皇室もヤンキーの侵食を免れぬ可能性があることを、国民は覚悟すべきだろう。
谷本 真由美(たにもと まゆみ)
1975五年、神奈川県生まれ。シラキュース大学大学院にて 国際関係論および情報管理学修士を取得。ITベンチャー、コンサルティングファーム、 国連専門機関、外資系金融会社を経て、現在はロンドン在住。日本、イギリス、アメリカ、イタリアなど世界各国で就労経験がある。ツイッター上では「May_Roma」(めいろま)として舌鋒鋭いツイートで好評を博する。

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