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安積明子:「議論の録音→マスコミへのリーク」はどこまで許されるのか?

結局辞職した本多平直氏
via youtube
 話し合っている一方が会話を密かに録音する―。それってどこかで聞いたような…。そうそう、眞子内親王の婚約内定者である小室圭さんが4月8日に公開した文書で、母親・佳代さんの元婚約者が「返してもらうつもりはなかった」と述べた音声データを持っていると主張していましたね。そもそも相手の了承を得ていない録音は、法的に有効なものなのでしょうか。

 「悪質な表現の切り取り、その流出、マスコミへのリーク。2人だけの会話を密かに録音し外部に流出させる行為。こうした行為で党内議論が委縮することを深刻に懸念しています」

 これは立憲民主党を離党し、衆議院議員も辞職した本多平直氏が7月27日に開いた会見で述べた言葉です。本多氏は5月10日に開かれた同党の刑法改正を検討するワーキングチームで「50代の私が14歳と同意性交して捕まるのはおかしい」と発言したことがマスコミにリークされ、大きな問題となりました。

 本来なら本多氏はすぐに反論し、会見を開いて説明すべきでした。しかしそれは許されず、同ワーキングチーム座長の寺田学衆議院議員とサシで話したら、その内容が勝手に録音されて公表される始末で…。

 「その議論が密かに録音され、今その一部だけが出てきている。前後関係やどういう質問されてそう答えたのか、そうしたことが今私にはわかりません」

 7月27日の会見で本多氏は、このように戸惑いを吐露しましたが、小室佳代さんの元婚約者も圭さんが文書を公開した時も同じ気持ちだったでしょう。「(約400万円を)返してもらうつもりはなかった」との発言の背景には、それ相応の事情があったはずです。そもそも扶養義務もない赤の他人に対し、400万円以上もの大金が簡単に“贈与”されるはずがありません。元婚約者がもうこれ以上佳代さんの“貢ぐ君”でいることがアホらしくなり、そういう関係を断ち切りたいがために思わず口から出た言葉だったのかもしれないじゃないですか。
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安積明子「議論の録音→マスコミへのリーク」はどこまで許されるのか?

この親子も「録音」をフル活用??
via twitter
 にもかかわらず、録音の一部を金科玉条のごとく引用した小室さんは、国民から総スカンを喰い、さらに窮地に陥りました。では本多氏との会話を密かに録音し、まるで告発のように記録を公表した寺田議員はどうなのかというと、実はそれより重大な話が囁かれているようで…。党内で「実は黒幕はワーキングチーム事務局長の池田真紀衆議院議員だ」と言われているようなのです。

 というのも池田氏も本多氏も北海道ブロックの比例復活組で、次期衆議院選挙でライバルを消そうとしたとか。しかし池田氏は惜敗率95.277で、87.088%の本多氏よりも上位だったはず。次回の衆議院選では何等かの危機感でもあるのでしょうか。いや、仮にそうした事情があったとしても、こんな形でライバルを蹴落とすなんて恐ろしいわあ!

 ちなみに“次のターゲット”は山花郁夫衆議院議員だというのがもっぱらの噂。これも次期衆議院選挙に絡んでの話です。

 なぜこんな噂が飛び交うのかといえば、そもそも立憲民主党が本多氏に早期に釈明の機会を与えなかったことが原因。危機管理がなくて国民の不信を解消できないのなら、政権を獲らんでよろし。ましてや安易に皇室の親戚になろうなんて、もっての他ですよね!
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安積 明子(あづみ あきこ):ジャーナリスト
兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。
1994年、国会議員政策担当秘書資格試験合格。参議院議員の政策担当秘書として勤務の後、執筆活動を開始。夕刊フジ、Yahoo!ニュースなど多くの媒体で精力的に記事を執筆している。

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