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すが よしひで
1948年、秋田県生まれ。高校卒業後上京し就職。法政大学卒。代議士秘書、横浜市議を経て、96年、衆議院議員選挙で国政に。以後九期連続小選挙区当選。第99代内閣総理大臣。

同じ空気を吸いたい

 安倍さんと最後に言葉を交わしたのは選挙期間中の7月1日。私が名古屋に遊説に行くと、たまたま安倍さんも来ていました。私がいる駅の待合室を訪れて、「油断しないでいこう」と声をかけてくださった。

 7月8日、銃撃の一報を聞いたのは羽田空港に向かう車中でした。当日、私は沖縄での遊説を予定していた。その後、閣僚と党役員が永田町の党本部に招集され、選挙運動の停止が決定。ならば安倍さんに会いたいと思い、奈良に向かったのです。
 左胸を撃たれたと聞いたとき、万が一のことも考えました。同じ空気を吸いたい、寂しがり屋の安倍さんのそばにいてやりたい──。そんな思いで、新幹線に乗り込みました。

 京都までは新幹線、そこから先は車移動でした。京都から奈良まで1時間の予定が、事故の影響で2時間もかかってしまった。病院に到着したのは午後6時過ぎです。車中で亡くなられたという情報も入ってきましたが、信じたくありませんでした。自分の目で確かめたかった。
 病院に着くと、昭恵夫人にご挨拶しました。検死が終わり、面会が叶ったのは8時ごろでした。(続きは本誌にて!)
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◎『WiLL』2022年9月特集号目次「安倍晋三元総理 追悼大特集 ―死の壮絶とその志―」
櫻井よしこ 安倍元総理は日本の誇り/百田尚樹・井沢元彦 死者にムチ打つ「朝日」の品性/菅 義偉 今こそ安倍晋三の出番/岩田 温「同じ空気を吸いたい」菅前総理がみせた誠意/高市早苗 誓います 安倍元総理への恩返し/ 
小川榮太郎 慟哭(どうこく)いまだ止まず 日本の砦(とりで)となった人/谷口智彦 G7首脳 伊勢神宮表敬の快挙/門田隆将・有本 香 中国覇権に立ちはだかった「自由の守護神」/阿比留瑠比・髙橋洋一 財務官僚と朝日を相手に一歩も引かず/藤井厳喜・古田博司 左派メディア、リベラル教授も加担 安倍元総理を殺害した〝悪意の銃弾〟/谷本真由美 エリザベス女王「安倍さんは私たちの仲間です」/加藤康子・江崎道朗 冷やメシ覚悟で立ち上げた歴史研究会/齋木昭隆 拉致「一時帰国」を一蹴した安倍さん/河野克俊 誇らしい最高指揮官/藤井 聡 死の直前、安倍さんの闘志「次は絶対やりますよ」/陳 銘俊 安倍元総理は台湾の永遠の友人/井上和彦・佐々木 類 日本の宝が奪われた/朝香 豊・茂木 誠 安倍亡きあと 自民「リベラル」化を憂う/有馬哲夫〝敵〟にも信頼された安倍さん/小野寺まさる・長尾たかし 中川さんも安倍さんも〝マスコミに殺された〟/白川 司 称賛の嵐 世界の首脳が寄せた追悼の辞、安倍政権 七つの偉業/編集部 グラビア特集 安倍晋三メモワール

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