共産党という特異な党
日本共産党が揺れています。
現役の共産党員で、ジャーナリストの松竹伸幸氏が、22年余の星霜を経ても、志位和夫委員長が選挙を経ずにトップのままであることに疑義を唱えました。
「国民の常識からかけ離れている」
共産党は分派、派閥が生まれかねないと、党員による直接投票で党首を選ぶことを認めてきませんでした。松竹氏はこれに異を唱えたのです。
ところが、共産党はこれに聞く耳を持たず、志位氏は続投に意欲を示しています。しかも、そんな訴えをした松竹氏を一番厳しい除名処分としました。この対応に、朝日新聞は2月8日付の社説「共産党員の除名国民遠ざける異論封じ」で、「かねて指摘される党の閉鎖性を一層印象づけ、幅広い国民からの支持を遠ざけるだけだ」「異論を許さぬ強権体質としか映るまい」と断じた。しかも、共産党への手厳しい批判は、朝日のみならず、毎日新聞も追従しています。
しかし、志位氏はこれに猛反発しました。
「朝日に指図されるいわれはない」
「悪意で党を攻撃する者に対しては、私は断固として反撃する」
はて、志位氏は政府が保有を決めた反撃能力に対して、他国に脅威を与えるものだと反対していたではありませんか。国がやられたらやり返すのはダメで、党(自分)ならいいとはどういう理屈なのか。
さらに志位氏は、反撃能力保有による抑止力についても「抑止力とは恐怖であり、威嚇ではないか」と否定しています。
党綱領に反する日米安保条約の堅持、自衛隊合憲といった主張を発表した松竹氏を除名したのは、同様の行動に出かねない党員への抑止効果を狙ったようにも見えます。言動の矛盾に呆れるほかありません。(続きは本誌にて!)
現役の共産党員で、ジャーナリストの松竹伸幸氏が、22年余の星霜を経ても、志位和夫委員長が選挙を経ずにトップのままであることに疑義を唱えました。
「国民の常識からかけ離れている」
共産党は分派、派閥が生まれかねないと、党員による直接投票で党首を選ぶことを認めてきませんでした。松竹氏はこれに異を唱えたのです。
ところが、共産党はこれに聞く耳を持たず、志位氏は続投に意欲を示しています。しかも、そんな訴えをした松竹氏を一番厳しい除名処分としました。この対応に、朝日新聞は2月8日付の社説「共産党員の除名国民遠ざける異論封じ」で、「かねて指摘される党の閉鎖性を一層印象づけ、幅広い国民からの支持を遠ざけるだけだ」「異論を許さぬ強権体質としか映るまい」と断じた。しかも、共産党への手厳しい批判は、朝日のみならず、毎日新聞も追従しています。
しかし、志位氏はこれに猛反発しました。
「朝日に指図されるいわれはない」
「悪意で党を攻撃する者に対しては、私は断固として反撃する」
はて、志位氏は政府が保有を決めた反撃能力に対して、他国に脅威を与えるものだと反対していたではありませんか。国がやられたらやり返すのはダメで、党(自分)ならいいとはどういう理屈なのか。
さらに志位氏は、反撃能力保有による抑止力についても「抑止力とは恐怖であり、威嚇ではないか」と否定しています。
党綱領に反する日米安保条約の堅持、自衛隊合憲といった主張を発表した松竹氏を除名したのは、同様の行動に出かねない党員への抑止効果を狙ったようにも見えます。言動の矛盾に呆れるほかありません。(続きは本誌にて!)
1966年生まれ、福岡県出身。早稲田大学政治経済学部卒業。90年、産経新聞社入社。仙台総局、文化部、社会部を経て、98年から政治部。首相官邸、自由党、防衛庁(現防衛省)、自民党、外務省などを担当し、第1次安倍内閣、鳩山内閣、菅内閣、第2次以降の安倍内閣で首相官邸キャップを務める。『総理の誕生』(文藝春秋)、『安倍晋三の闘い』(ワック)など著書多数。