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百田尚樹氏
1956年生まれ、大阪市出身。放送作家、小説家。テレビ番組『探偵! ナイトスクープ』のチーフライターを25年以上務めるほか、人気テレビ番組のライターや構成を担当。2006年、『永遠の0』(太田出版)で小説家デビュー。13年、『海賊とよばれた男』(講談社)で本屋大賞受賞。安倍晋三首相との共著『日本よ、咲き誇れ』(ワック)など著書多数。

「ある考え」を刷り込む

 ロシアによるウクライナ侵略が始まって以降、日本国内では様々な言説が飛び交っています。「これを機に日本の防衛を見直そう」といった真っ当なものから、「実はロシアやプーチン大統領は悪くない」などの陰謀論じみたものまで、SNSを中心に多様な意見がみられます。

 なかでも私が注目しているのは、橋下徹氏の発言です。
 彼は元大阪府知事、元大阪市長、タレント弁護士として抜群の知名度を誇ります。世論への影響力は計り知れません。そんな彼が何百万、何千万もの視聴者を抱える地上波テレビに出演し、連日のように不可解な発言を繰り返しています。とくに目立ったのは、ウクライナに「降伏」を、西側諸国に「妥協」を迫るものです。
 橋下氏はなぜ「降伏」「妥協」と言い続けるのでしょうか。あくまで憶測ですが、公共の電波を使って、日本人に「ある考え」を刷り込もうとしているように思えてなりません。

 ただ、橋下氏はその場の雰囲気や世間の反応を見ながら、意見を少しずつ修正することも多い。彼の本心はどこにあるのかが摑みにくいことは確かですが、発言をつぶさに分析すると、本当に伝えたいことが浮かび上がってきます。
 橋下氏のテレビ出演時の発言を時系列で追ってみましょう。(つづきは本誌にて!)
『WiLL』2022年6月号(4月26日発売!)

『WiLL』2022年6月号(4月26日発売!)

◎『WiLL』2022年6月号目次
百田尚樹:橋下徹の怪しい言説 キミは中露の代弁者か/「ロシア・中国・北朝鮮“魔の三核地帯"に立つ日本」安倍晋三・北村滋:プーチンは力の信奉者/高市早苗:《早苗の国会月報》日本は核兵器の最前線/ナザレンコ・アンドリー:ロシアに降伏したら地獄が待っている/岩田清文(元陸上幕僚長)・門田隆将:これならできる核共有(シェアリング)/中村逸郎(筑波学院大学教授):ロシアを決して信じるな/廣瀬陽子(慶應義塾大学教授):ハイブリッド戦争の内幕/宮嶋茂樹:グラビア 殺戮と破壊 これが戦争じゃ! 目を背けるな!

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