安積明子:小池、岸田、西村…政治資金パーティーに見る「...

安積明子:小池、岸田、西村…政治資金パーティーに見る「人間性」

運がない!
 とてもいい人なのに、なぜか肝心な時に運がない。それが宏池会の岸田文雄会長のイメージです。というのも、7月8日に派閥のパーティーを開いた後、所属議員の秘書や関係者が相次いでコロナに感染したことが発覚したからです。岸田事務所も感染者を出したため、岸田氏も濃厚接触者とされて2週間の隔離とか。 

 実は当初、このパーティーに行くつもりでした。しかし夜7時から首相会見が設定され、それに当選してしまったので、午後6時半開始のパーティーには行けなかったのです。ということで、もしかして私、危機一髪だった? 

 しかしどうもおかしい、ひっかかる。というのも秘書や関係者の感染が報道されたのは7月14日で、8日のパーティーで感染したとすると、一般に言われている潜伏期間よりも短すぎるのです。さては別のところで感染か…。 

 と思っていたら、ある筋から情報が。

 「喫煙所だそうだ」 

 そうか!それで感染者の多くは同じフロアーの事務所だったんだ!確かに喫煙所なら狭くて密だし、タバコを吸うためにマスクを外してそのまま話をすると、飛沫も飛び交うでしょうからね。 

 ちなみに宏池会のパーティーが開かれた7月8日は、まん延防止等重点措置の真っ最中。翌週から緊急事態宣言が発令されました。それにひっかかる平成研、清和会はすぐさまパーティーを延期しましたが、希望者に対するチケットの払い戻しなどの手続きも大変なんですよね。オリンピック・パラリンピックが終わると、いつ解散があるかもしれないから、みなさん資金集めに必死です。
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安積明子:小池、岸田、西村…政治資金パーティーに見る「人間性」

実はパーティーで感染したわけではなかった?
 なおパーティーといえば、西村康稔コロナ対策大臣がまだ当選回数が少なかった頃、憲政記念会館で毎月のように資金集めのパーティーをしていたという記憶があります。憲政記念会館ならホテルより経費が少なくてすみますからね。 

 一方でかつて清和会に所属していたからでしょうか。国会議員時代の小池百合子東京都知事はプリンスホテルで華やかにパーティーを開いていました。ただし料理は少なく、ステーキや握り鮨など経費が高いものは一切なし。メインは鶏肉のトマトソース煮でしたね。ある週刊誌の記者さんは、「これ、一番安いやつだな」とチェックしていました。

 さらに環境大臣時代に開いたパーティーでは、会場で新刊の著書をワゴン販売しつつ、お土産に同じ著書を渡していましたね。それを買った人はパーティーの後に手渡されたお土産を確認して、「あれまあ同じものやんけ!」と仰天したに違いありません。まさに“百合子ファースト”なところは今も全く変わりませんが、誰も真似できないそういうところが、小池知事に強運をもたらしているんでしょうね。

 そこでしばらく隔離状態の岸田氏には永田町復帰に際し、車の中に酸素ボンベを備えることをお勧めします。小池知事は7月3日、酸素ボンベを車に積んで都民ファーストの会の議員を激励し、壊滅状態を免れました。いわばラッキーアイテムといえますから、せめてそういうところをあやかって、次期総裁選に挑んでいただきたいと思います。
 (7301)

安積 明子(あづみ あきこ):ジャーナリスト
兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。
1994年、国会議員政策担当秘書資格試験合格。参議院議員の政策担当秘書として勤務の後、執筆活動を開始。夕刊フジ、Yahoo!ニュースなど多くの媒体で精力的に記事を執筆している。

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