【安積明子】意外⁉4.25補選は「長野」が熱い!

【安積明子】意外⁉4.25補選は「長野」が熱い!

本当に大丈夫?
via 立憲民主党ウェブサイト
 4月25日には、衆議院北海道第2区選挙区と参議院長野県選挙区の補選と、参議院広島県選挙区の再選挙があります。この中で広島が一番面白そうだなと思って、投票日に取材に行く予定をたてていたのですが、意外なことに「弔い合戦ということもあって、無風選挙」と思われていた参議院長野県選挙区に波乱が……。

 事の起こりは2月27日に立憲民主党長野県連と日本共産党長野委員会と候補の羽田次郎さんが政策協定書を取り結んだことですが、問題はその内容。「消費税を5%に減税する」くらいはいいとして、「安保法制など違憲立法を廃止」や「原発ゼロ」をしっかり明記しています。あちゃー! 立憲民主党と(旧)国民民主党がなぜ合併できなかったのか、その理由を忘れていません?

 しかもすでに推薦を出していた国民民主党と連合への連絡は後回し。でもこれでは「国民民主党や連合の応援はいらん」と言っているのと同じでしょう。もっとも国民民主党は長野県内には組織を持っていないので、たいした影響はないとみくびっているのかもしれません。

 しかしですね。選挙区が大きくなればなるほど、コアな支持団体以外の票を集めることが肝要。「小さな勢力だから」といって外しては、命取りになりかねません。

 そこで過去の参議院長野県選挙区の選挙で、このような政策協定が作られていたのかについて立憲民主党長野県連関係者に聞いてみました。そうしたら、「政策協定はつくられたが、はっきりとした内容は書かなかった」とのこと。要するにこれまでは、誰もが乗れるような内容だったようです。
立憲民主党ウェブサイト (5083)

羽田次郎さん。油断していると足元をすくわれる⁉
via 立憲民主党ウェブサイト
 そもそも次郎さんは2011年4月24日の世田谷区議選(定数50)で、「パパが元総理大臣で、お兄ちゃんが参議院議員」という羽田ブランドを背負い、民主党の公認をもらいながら、82人中62位で落選しています。しかし今回の参議院選は弔い合戦ですから、「羽田ブランド」をあますことなく活用できて余裕なのでしょう。

 でも絶対に言われると思うんですよね、「世田谷区議選に落ちて国会議員になった人」って。というのも、2005年の郵政民営化選挙で当選した自民党の渡嘉敷奈緒美さんがそうでしたから。

 渡嘉敷さんは杉並区議時代に山田宏元区長(現参議院議員)とのlove affair(あえて英語にしてみました!)が問題になり、2005年7月の都議選で落選。しかし「自民党なら誰でも当選する」と言われた大阪府第7区に転じて民主党の藤村修元官房長官を下して当選し、「都議選に落ちて国会議員になった人」と言われました。

 もっとも渡嘉敷さんは環境副大臣や厚労副大臣などを歴任し、衆議院環境委員会委員長まで務めています。ですから、二郎さんにも決して芽がないわけではなく……。いや、知らない……。

 ということで、4月25日に広島に行こうか長野にしようか、悩んでいます。
 (5080)

安積 明子(あづみ あきこ):ジャーナリスト
兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。
1994年、国会議員政策担当秘書資格試験合格。参議院議員の政策担当秘書として勤務の後、執筆活動を開始。夕刊フジ、Yahoo!ニュースなど多くの媒体で精力的に記事を執筆している。

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