望月衣塑子・龍平兄弟の「共通点」とは?

望月衣塑子・龍平兄弟の「共通点」とは?

講演中の望月衣塑子氏
via youtube

報じられた望月龍平氏の「あぶないビジネス」

 やっぱり出たか――ネットで記事の見出しを見た瞬間、私は妙に納得してしまった。

「いずれ、批判の嵐になるだろうし、男性か金銭スキャンダルが報じられるだろう」

 というのが、東京新聞の望月衣塑子(いそこ)記者に対する私たちの共通認識だったからだ。
 
 6月18日付の『週刊新潮』によると、実弟でプロデューサー兼脚本家の龍平氏が、有料の会員制オンラインサロン「真実と目覚め」を主催し、プロでも予測が難しい「投資のススメ」をメンバーに伝授するだけでなく、時に「販売」までしているというのだ。
 プロの個人投資家ほど、常に相場を眺めながら情報収集を怠らないという、極めてストイックな生活を送っているもの。脚本家やプロデューサーを生業としている業界人が片手間で出来る仕事ではない。
 記事中には、龍平氏の立ち上げた株式会社蒼龍舎が「投資顧問登録を行っているのか?」という疑問も記載されている。同誌の契約女性記者が、もぐりの投資ファンド会社社長(実態は情報通信業社)と懇意にしていた経験を活かした的確な指摘である。

 会社の定款で業種確認するのは誰もができるのですぐやってみるといい。
 投資顧問業として関東財務局に登録しているのか。決算・確定申告はどうなっているのか。
 騙さていると感じている人がいるなら被害を訴え、捜査してもらうべきである。いずれにしても、会社というハコだけがあり、登録がなかったとしたら、ほとんど違法な悪徳業者であろう。

 記事中に使われている望月記者の写真を見て感じたのは、「ずいぶん、金回りがよくなったんだなあ。全体的に垢抜けた」という印象だった。
 私が望月記者と初めて会ったのは、今から5年ほど前に遡(さかのぼ)る。女性記者の先輩の家でホームパーティーがあるというので、夏の暑い盛りではあったが、シャンパーニュを持って駆けつけた。そこにいたのが望月記者だった。
「防衛省を取材しているので、情報交換などできたら」
 という趣旨の挨拶をお互いにした。

 望月記者は、目鼻立ちの整った顔をしていたが、その時さして「美人だ」と思わなかったのは、服装が今と比較して格段に野暮ったかったからかもしれにない。

 しかし、持っているバッグがシャネルだったのには、妙に違和感があった。仕事の途中で抜けてきたと言っていたので余計に目についたのかもしれない。私もシャネルは好きなブランドのひとつだが、仕事にはまず使わない。彼女の持っていたバッグの生地はシープスキンで、皮が柔らかいため意外と傷が付きやすく、社会部系の仕事には合わないからだ。私だったら、堅いエルメスのバーキンか、思い切って軽いビニールトートを選択する。
 その日、望月記者は、短時間で帰ってしまったが、彼女の女としての自尊心と自己主張をそのシャネルに感じた。

「スター化」した望月衣塑子記者と、弟・龍平氏との共通点

 そもそも東京新聞は、親会社の中日新聞の経営状態が安定しているため、売上部数に比べて、社員の給与が良いことで知られていたので、意外と余裕があるんだろうなと思った。

 その後の望月記者の活躍は、ご承知の通りで、身なりもよくなり、注目を浴びた分だけキレイになっていった。東京学芸大学附属高校の先輩後輩の間柄で、ミュージカル「アニー」でも同様に主役を務めた菅野(旧姓山尾)志桜里衆議院議員との対談でも、菅野議員に見劣りしない存在感を放っていた。しかし、さすがに街宣車に乗ってまで安倍政権批判をしている姿は、活動家以外の何者でもなく、驚愕(きょうがく)したものだ。

 別に私は望月記者が嫌いではないし、私自身もブランド好きなので、その点を否定しているわけでもない。望月記者原作の映画「新聞記者」を見てはいないが、望月記者役で主役の韓国人女優シム・ウンギョンさんは、韓国でも割と良質な作品に出演している演技派女優である。
 
 ただ、望月記者を見ていると、それこそ「新聞記者」を演じている女優なのではないかと感じる瞬間が多々あることは間違いない。それは限りなく《詐欺的手法》に近いのではないか。
 (1540)

横田由美子(よこた・ゆみこ) 

埼玉県出身。青山学院大学在学中より、取材活動を始める。官界を中心に、財界、政界など幅広いテーマで記事、コラムを執筆。「官僚村生活白書」など著書多数。IT企業の代表取締役を経て、2015年、合同会社マグノリアを立ち上げる。女性のキャリアアップ支援やテレビ番組、書籍の企画・プロデュースを手がける。

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