なんと憲法問題を考えるきっかけが光脱毛器だったとは!
これは10月9日に開かれた国民民主党の第1回憲法調査会で玉木雄一郎代表が語った直体験だ。
この日のテーマは「AIと憲法」で、講師は慶應義塾大学の山本龍彦教授。ネット社会で個人情報がビッグデータとして集積され、AIによって政治行動が誘導される危険性について取り上げた。
その後、「衝撃の体験談」を語ったのが玉木代表だ。なんとAIに誘導されて、光脱毛器を買ったらしい。
「『VIOゾーンをキレイにしよう』という深夜番組を見てGoogleで光脱毛器を検索したら、それ以降ずっとFBで光脱毛器の広告が出てきた。4日ほどその広告を見ていたのだが、たまたまクリックして買ってしまった。まさに過去の検索履歴からターゲット広告を打たれて、私の行動心理が変化させられたと言える」
断っておくが、玉木代表は記念すべき同党の第1回目の憲法調査会で光脱毛器を購入した事実を披露したかったわけではない。こうした誘導が政治的な目的で使われる場合、歪められた情報によって投票行動が変えられる危険性が生じてくるという事実を述べたかったのだ。実際にこの手法はケンブリッジ・アナリティカというマーケティング会社が2016年のブレグジット(イギリスのEU離脱)を問う国民投票や前回のアメリカ大統領選で利用したと言われ、問題視されたことがあった。
もちろん、これは非常に重要な問題だが、むしろこちらとしては玉木代表がどんな脱毛器を買ったのかという点が気になった。そして今も愛用しているのかどうかということだ。そこで夕方に議員会館の玉木事務所を覗いてみた。
「代議士はひとりで部屋にいますよ。声をかけてみてください」
秘書さんに言われて、恐る恐るノックした。いきなりドアを開けたら玉木代表がまさにVIOゾーンを脱毛中!なんて現場に出くわしたら大変だ。念のために「先生、まさかの脱毛中ですか?」と声もかけた。
中から「大丈夫ですよ」と声がしたので、ドアを開けた。
玉木代表が購入したのは楽天やAmazonで人気ナンバーワンの脱毛器で、メーカー希望価格は税込みで約10万円。実際には7万円ほどで買ったようだが、いずれにしても安くない買い物だ。
だが気持ちはよくわかる。筆者もEMS美顔器を購入したことがある。頬を引き上げるのみならず、入浴中にボディケアもできるという代物だが、3回ほど使って今は部屋の隅に転がっている。玉木代表も光脱毛器を2、3度使用した後、息子さんにあげたらしい。
「手とか脱毛したかったんですよ」
玉木代表は購入動機を打ち明けた。今は新型コロナ感染症のために憚れるが、政治家は多数の人と握手しなくてはならない。しかも政党の代表となれば、その相手は選挙区の有権者に限らない。その時にすべすべの手を差し出して良い印象を持ってもらいたいというのが政治家の本音だろう。
1960年のアメリカ大統領選で初めてテレビ討論が行われ、健康的な肌色メイクをほどこしたケネディがノーメークで気難しい表情のニクソンに勝っている。今やイメージ戦略は政治家の常識だ。
なお最近では介護される時に備え、中高齢者の一部でVIOゾーン脱毛が流行っているとか。ということは51歳の玉木代表、国民民主党の社会保障調査会でまたこの話、使えますよ(笑)。
これは10月9日に開かれた国民民主党の第1回憲法調査会で玉木雄一郎代表が語った直体験だ。
この日のテーマは「AIと憲法」で、講師は慶應義塾大学の山本龍彦教授。ネット社会で個人情報がビッグデータとして集積され、AIによって政治行動が誘導される危険性について取り上げた。
その後、「衝撃の体験談」を語ったのが玉木代表だ。なんとAIに誘導されて、光脱毛器を買ったらしい。
「『VIOゾーンをキレイにしよう』という深夜番組を見てGoogleで光脱毛器を検索したら、それ以降ずっとFBで光脱毛器の広告が出てきた。4日ほどその広告を見ていたのだが、たまたまクリックして買ってしまった。まさに過去の検索履歴からターゲット広告を打たれて、私の行動心理が変化させられたと言える」
断っておくが、玉木代表は記念すべき同党の第1回目の憲法調査会で光脱毛器を購入した事実を披露したかったわけではない。こうした誘導が政治的な目的で使われる場合、歪められた情報によって投票行動が変えられる危険性が生じてくるという事実を述べたかったのだ。実際にこの手法はケンブリッジ・アナリティカというマーケティング会社が2016年のブレグジット(イギリスのEU離脱)を問う国民投票や前回のアメリカ大統領選で利用したと言われ、問題視されたことがあった。
もちろん、これは非常に重要な問題だが、むしろこちらとしては玉木代表がどんな脱毛器を買ったのかという点が気になった。そして今も愛用しているのかどうかということだ。そこで夕方に議員会館の玉木事務所を覗いてみた。
「代議士はひとりで部屋にいますよ。声をかけてみてください」
秘書さんに言われて、恐る恐るノックした。いきなりドアを開けたら玉木代表がまさにVIOゾーンを脱毛中!なんて現場に出くわしたら大変だ。念のために「先生、まさかの脱毛中ですか?」と声もかけた。
中から「大丈夫ですよ」と声がしたので、ドアを開けた。
玉木代表が購入したのは楽天やAmazonで人気ナンバーワンの脱毛器で、メーカー希望価格は税込みで約10万円。実際には7万円ほどで買ったようだが、いずれにしても安くない買い物だ。
だが気持ちはよくわかる。筆者もEMS美顔器を購入したことがある。頬を引き上げるのみならず、入浴中にボディケアもできるという代物だが、3回ほど使って今は部屋の隅に転がっている。玉木代表も光脱毛器を2、3度使用した後、息子さんにあげたらしい。
「手とか脱毛したかったんですよ」
玉木代表は購入動機を打ち明けた。今は新型コロナ感染症のために憚れるが、政治家は多数の人と握手しなくてはならない。しかも政党の代表となれば、その相手は選挙区の有権者に限らない。その時にすべすべの手を差し出して良い印象を持ってもらいたいというのが政治家の本音だろう。
1960年のアメリカ大統領選で初めてテレビ討論が行われ、健康的な肌色メイクをほどこしたケネディがノーメークで気難しい表情のニクソンに勝っている。今やイメージ戦略は政治家の常識だ。
なお最近では介護される時に備え、中高齢者の一部でVIOゾーン脱毛が流行っているとか。ということは51歳の玉木代表、国民民主党の社会保障調査会でまたこの話、使えますよ(笑)。