【橋本琴絵】災害時に注意!中国が仕掛ける「見えない戦争」

【橋本琴絵】災害時に注意!中国が仕掛ける「見えない戦争」

 令和3年2月13日23時8分、福島県沖を震源地にした深さ60kmマグニチュード7.1の地震が発生した。翌日、政府はこの地震が東日本大震災の余震であると発表した上で、今後1週間程度は同程度の地震が発生する可能性と注意を呼び掛けた。

 今年は東日本大震災から10年の節目である。そこで、本論は自然災害などに乗じて発生が予想され得る騒乱・事変に関して、私たちが知っておくべき重要な事実についての論考を述べたく思う。

自衛官・警察官を上回る在日中国人の数

 平成22年2月26日、中国は「国防動員法」という法律を施行した。この法律は、中華人民共和国の国籍保持者(公民)に対して、戦争を遂行するために必要な法律上の義務を定めたものである。この法律は、いわゆる国際的な戦争慣例である兵士と非戦闘員の区別を曖昧にする極めて特徴的な効力を持つ。つまり、「一般人」が「兵士」となるのである。そこで、我が国の国会でも注目され度々議題に持ち上げられたため、次に紹介したい。

 平成23年2月3日、第177回通常国会で自民党の山谷えり子議員が「国防動員法が日本に在住する中国人に適用されると分析しているのか」また「(一般中国人の従軍義務を定めた)国防動員法第49条に該当する日本在住の中国人が何人いるのか」と質問したところ、政府は「国防動員法の個々の規定の解釈は差し控えたい」と回答を拒否した上で、同法に該当する在日中国人の人数については「男性は250,078人、女性は352,274人」と回答した。この人数は、我が国の自衛官と警察官の合算総数を上回る。
 ※答弁の詳細はコチラ

 次に平成27年8月26日、第189回通常国会で自民党の高橋克法議員が「どのような狙いから国防動員法の整備を図ったものと外務省は認識をされているか」と質問したところ、政府の大菅岳史外交官は「他国の法律でございますのでお答えすることは差し控えさせていただきたい」と答弁した。

 しかし、高橋克法議員が「このような法律、我が国としてどのように対応していくべきだと考えておられますか」と再質問すると、大菅岳史外交官は「適用除外の規定には在外中国人は含まれていないが、逆に、海外に居住する中国人にこの法律が適用されるという規定もない」と答弁をした。
 ※答弁の詳細はコチラ
 
 果たして、この答弁は事実なのだろうか。
youtube (4879)

北京五輪時、長野での聖火リレーの混乱も記憶に新しい
via youtube

「国防動員法」は在日中国人には適用されない、という幻想

 国会図書館海外立法情報調査室に所属する宮尾恵美調査官による国防動員法の邦訳には、このように記載されている。

 第48条 この法律で国防勤務とは、軍隊の作戦を支援する任務をいう。
 第49条 満18才から満60歳までの男性公民及び満18才から満55歳までの女性公民は、国防勤務を担わなければならない。(一部抜粋)

 上記で言う「公民」とは中国の国籍保有者を意味するため、条文を素直に読めば身体障害者等を除く適齢期のすべての中国籍を持つ者に対して軍事作戦服務義務を定めた条文があるということになる。
 
 それにもかかわらず、日本国外務省の「海外に居住する中国人にこの法律が適用されるという規定もない」との答弁は、虚偽答弁を国会で為して国民を欺罔せしめ、侵略戦争の遂行に有利なプロパガンダ発信に事実上の協力姿勢を示したことになるのではないだろうか。

 言うまでもなく、軍務とは敵国民の殺害を含む。つまり、同法によって日本人殺害の法律上の義務を負う者が、平成23年時点で「男性は250,078人、女性は352,274人」であり、60万人以上既に入国しているのである。この人数は増加の一途をたどり、我が国の陸海空自衛隊の総員25万人と警察官総員29万人を軽く上回る。

 客観的に考えて、過去には指定暴力団が自動小銃やロケットランチャーを密輸できたのに、より強力な「国家」がこれらの携行兵器を日本に持ち込んで保管できないとする理由はない。加えて、外国人によって購入されて政府がその用途実態を把握していない土地家屋が現在、日本国内に無数ある現状だ。

 参考記事)中国に蝕まれる日本人の土地

既に「見えない戦争」が始まっている

wikipedia (4880)

「孫子」を記したとされる孫武
via wikipedia
 こうした事実を果たしてどれほどの日本人が理解しているのだろうか。

 繰り返すが、すでに自衛隊と警察よりも多くの兵士が入国しているのである。このような状況で治安維持を期待することは物理的に不可能ではないのか。挙句、本来ならば外交により真っ先に日本を守るべき外務省が、欺罔を用いて日本国民に虚偽を述べ、外国の軍事侵攻作戦に協力しているとの外観を見せているのである。

 国防動員法は、「見えない戦争」の遂行にあると本論は分析する。戦争が始まっていること自体に気づかせないことに狙いがある。その精神は、中国古典の「孫子」に記述された通りであるため、次の一節を引用したい。

 故能而示之不能 (能力があっても能力がないように示す)
 用而示之不用 (作戦を用いても用いていないように示す)
 近而示之遠 (近くにいても遠くにいるように示す)
 遠而示之近 (遠くにいても近くにいるように示す)
 利而誘之  (有利だと示して誘う)
 亂而取之 (混乱させて奪う)
 實而備之 (自軍が充実していないよう示して備える)
 強而避之 (自軍が強くとも敵を避ける)
 怒而撓之 (怒りを示して混乱させる)
 卑而驕之 (へりくだり驕り高ぶらせる)
 佚而勞之 (自軍が何もしていないと示し敵を疲れさせる)
 親而離之 (敵と仲の良い国と親しくして離間させる)

 国防動員法の立法精神は「作戦を実行してもしていないように示す」ものであり、まさに孫子の兵法「兵者詭道也(兵は詭道なり)」の銘文にそのままあてはまる。残念ながら、本邦の官僚採用試験や自衛官や警察官の昇進試験は孫子の精神を理解していなくても合格し、昇進できる制度となっている。

 日本は極めて危険な状況にある。中華人民共和国の歴史自体は76年であるが、かの大陸では2000年以上にわたって凄惨な戦乱が常に続いてきた。「どのような手段でも生き残る」という精神的歴史の積み重ねが古代ギリシャに匹敵することを私たちは再確認し、決して侮ってはならない。

 特に、東日本大震災当時は国防動員法が施行されて1年少しであったため具体的運用体制が未整備であったものと推認できるが、同法が施行されて10年以上が経過し、その体制はすでに万全であると想定すべきである。大規模災害による国家機能の一時的麻痺は、戦端を開く戦略的好機なのだ。

 まさに国民が一丸となって覚醒しなければならない時局である。
 (4874)

橋本 琴絵(はしもと ことえ)
昭和63年(1988)、広島県尾道市生まれ。平成23年(2011)、九州大学卒業。英バッキンガムシャー・ニュー大学修了。広島県呉市竹原市豊田郡(江田島市東広島市三原市尾道市の一部)衆議院議員選出第五区より立候補。日本会議会員。

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